‘ウェルカム’と‘プロブレム’    2008
撮影:増田和弘
植木鉢、土、草、種子、台、布、透明袋
L.630cm, W.350cm, H.250 cm、サイズ可変
空き店舗/川口、埼玉
[西川口プロジェクト] 街に展開する国際展
埼玉県川口市は、30人に1人が外国人という外国人集住地であり、なかでも西川口エリアは顕著である。かつてこのエリアには性風俗店舗が約200軒集積していたが、その多くがが撤退し、現在、街は大きく変わろうと模索している。丸山の展示は、そのような店の内装が取り払われ、コンクリートがむき出しとなった空間を使用し、3方に開かれた窓からのぞむ西川口の光景も作品に取り入れる。

天井から舞い降りるさまざまな種子は、日本や西川口へ移住してくる外国人のたとえ。白地に赤い鉢(日本の国旗)の土は、観客にとっての身近な土地ー自分の近隣、街、国などにたとえている。
撮影:増田和弘
樹木や草花に種が熟す秋になると、それらはポトリと落ちたり、風に乗って方々に舞い降ります。種の姿はじつにさまざま。世界中の人間が多様なのと同じですね。
それぞれに個性的な種を眺めるのは楽しいけれど、それらがあなたの鉢や庭に着地し、根を下ろしたら、あなたは受け入れますか? それとも困りますか? 
同じように、さまざまな国からの観光客と交流するのは楽しいものです。では、その人たちがあなたの周囲に定住することになったら、歓迎することができるでしょうか?
(作品の鉢は、新しい土を入れて、9月から3ヶ月間、屋外に放置したものです。)

ー会場の掲示コメントよりー

街にネオンが輝き始めると、種子も呼応するかのようにー
この展覧会で丸山は2つの作品を展示しています。「グレイの海」ページもご参照ください。
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