丸 山 芳 子


現代美術作家。
1957年、福島県二本松市において1752年より酒造業を営む太田家
に生まれる。当時、工場敷地内にあった生家は、ガラス戸越しに業務の行程が見え、酒の香りが漂う。幼いうちは工場や古い倉庫の探検を遊びとし、ひたひたと湿り気のある暗がりのなか、反響する音を聴いていたことをおぼえている。

1982年より絵画、1992年よりインスタレーションの発表を開始する。
蟻の群れを見るように人間を眺めて浮かび上がる“生物としてのヒト”と、他者と共生する“社会的存在としての人”をみつめ、人間とはなにかを探ろうと試みる。
社会的・精神的な“境界”や“周縁”における人の心理や行動に興味を感じ、世界の多様な地域を訪れ、現地の人々との共通性や差異を知ることがライフワーク。
作品制作発表活動と平行し、[ギャップ・ダイナミクス] [Between ECO & EGO]などのアートプロジェクトを夫・丸山常生と共に企画・開催する。
2011年の3.11後、郷里である福島・東北の再生を期すプロジェクト [精神の〈北〉へ]を開始し、多様なフィールドにおける北なるものを探り、世界の北方と共振する東北の再認識を試みる。
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