地表の肌理
0710
2007
石膏、不織布 写真画像
L.1000cm x W.710cm x H.530cm サイズ可変
川口市立アートギャラリー・アトリア/川口、埼玉
会場撮影:白濱雅也
作品部分・航空写真撮影:丸山芳子
上空からの地球の眺め - 俯瞰する地表の色合いや肌理の“染み”に近づくと、それらが無数の街や集落であることがわかり、そこに棲む人間の存在は微細に見える。しかしそのささやかな生き物のありようが複雑で豊かなら、広がる地表は深く美しく感じるだろう。
とある“染み”に降下してみると、そこに棲む人間が築いたもの - 街やコミュニティー、歴史、文化(言語)など - が互いの攻撃によって瓦礫と化していたら…この地表に無数にある、民族や共同体や個人同士のあいだの不寛容の結果をシリアスに、そして希望をこめて表現する。
石膏片の集合は街としての光景やコミュニティでもあり、異なる言語(この作品は日本語とアラビア語)による同じ意味「どうしたらたがいにわかりあえるのだろう?」をあらわす文字でもある。
身体の形をひそませ、生身の人間が深く関わった構成体であることを示した。
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