虹を待ちながら

種子は、プログラムの使命カプセルのように見える。私たちの日常に静かに舞い降りる“出来事の種”は、吉凶どちらの結果を招くのか、だれにも予測できない。
経済恐慌や新型インフルエンザの出現は世界を震撼させ、地球全体を先の見えない不安の中に落とし入れた。そればかりか、各地でのテロや紛争もいまだ途絶えることはない。
世界を俯瞰すれば、多種多様な民族が同じ地表に生き、多難な現状を共有している。人々は日々の営みを粛々と重ねながら、共存の象徴、祝福の虹がかかることを願い、辛抱強く待っている。

感情に走る行動や混乱に対して、雨は鎮静作用や慰めとなるだろう。やみそうな雨に薄日が射して来る。はたして虹はかかるだろうか?