廃墟から
ノルウェイ中部、北極圏内のそびえ立つ山々に囲まれた草原に、“廃墟”をつくる。それは、地震と津波と原発事故によって激変した丸山の故郷、東北の光景だ。
津波が引いた静寂の中、人間が生物として大いなる自然に向き合い、新たな関係を作り直すために語りかける、廃墟からの最初の呼びかけ ー 「きこえるかい?」ノルウェイ語で "HØRER DU MEG?"
人類は万物の頂点に君臨しているのではない。これまでの生き方、考え方を根底から見直す節目にいる。この地球環境に対して、挑んだり組み伏せたりするのではなく、しなやかに添う関係へと。